手洗いを学ぼう 実験!手の汚れを確かめてみよう

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  • ユニセフと手洗い
外でたくさん遊んだあとの手でしらべてみよう。

とうめいの容器を使ってしらべてみる

ふたつの容器の水をよく観察して、比べてみましょう。何人かの手を使って調べると、ちがいがよくわかるよ。
●用意するもの:とうめいの容器(例:すいそう) 2つ
  • (1)容器に水を入れます。
  • (2)ひとつの容器には、たくさん遊んだあとの手を入れて、よくすすぎます。
  • (3)もうひとつの容器には、せっけんを使ってきれいに洗ったあとの手を入れて、よくすすぎます。

ふたつの容器の水をよく観察して、比べてみましょう。
何人かの手を使って調べると、ちがいがよくわかるよ。

脱脂綿を使ってしらべてみる

●用意するもの:脱脂綿 2枚以上
  • (1)脱脂綿を水でしめらせます。
  • (2)たくさん遊んだあとの手を、脱脂綿でよくふきます。
  • (3)せっけんを使ってきれいに洗ったあとの手を、脱脂綿でよくふきます。

ふたつの脱脂綿をよく観察して、比べてみましょう。
何人かの手を使って調べると、ちがいがよくわかるよ。

食パンでしらべる手洗い実験

市販の食パンを使って、子ども目線で手あらいの効果を調べてみましょう。
よごれたままの手、水で洗った手、せっけんで洗った手には、どんなちがいがあるのでしょう? 
食べ物をさわったらどうなるのかな? おうちの人といっしょに取り組みましょう。
●事前準備
  • (1)フリーザーパックに、油性マジックで、1袋ずつ、「①あらう前」「②水あらい」「③せっけんあらい」と書いておきます。これを1セットとし、2~3セットと予備を用意します。実験開始月日も記入しておきます。
  • (2)ビニール手袋とマスクをつけます。(パンを素手でさわったり、雑菌が付着するのを防ぐため)
  • (3)フリーザーパックに、食パンを1枚ずつ、食パンの耳の部分をもって手早く移し入れ、すぐに閉じます。このとき、パンの白い部分にふれないように注意します。
  • (4)食パンをつめたフリーザーパックを、2~3袋ずつ、電子レンジにかけます。袋がふくらむ様子を見ながら、破裂する前にレンジを止め、取り出します。袋はすぐにしぼみます。このように食パンを入れた8~10袋、すべてを滅菌処理します。
●実験開始
    実験開始
  • (1)食パンを2~3セットつくるので、2~3人同時にできます。
    外遊びなどで、手が汚れたままの状態で、実験スタートします。
  • (2)「①あらう前」と書いたフリーザーパックを少し開け、片方の手を入れて、パンの表面に手のひらを5回程度“バイバイ”の要領で動かして軽くすりつけ、すぐに袋をとじます。
  • (3)次に、せっけんを使わず、水だけで手を洗い、ペーパータオルで水分をふき取ります。
  • 実験開始
  • (4)「②水あらい」と書いたフリーザーパックを少し開け、手順2の下線部と同じやりかたでパンに手をすりつけます。
  • (5)最後に、せっけんを使って正しい手洗いの方法でていねいに洗い、ペーパータオルで水分をふき取ります。
  • (6)「③せっけんあらい」と書いたフリーザーパックを少し開け、手順2の下線部と同じやりかたでパンに手をすりつけます。
  • (7)滅菌済みの残り1~2袋は、そのまま何もせずに同じ場所においておきます。これは手で触ったパンと比較するためです。
  • (8)すべてのパンを常温のまま置いておきます。
●観察
  • (1)それぞれのパンの変化の様子を毎日見ていきます。
  • (2)1週間を過ぎた頃から、パンの表面に違いが現れてきます。どの条件のパンが、どう変化するか、記録したり、写真をとるなどして経過を観察していきましょう。
●注意点
    観察
    観察
  •  ・  準備段階での滅菌処理・管理をしっかり行います。使用部分には素手で触らない、台や口、浮遊の雑菌が極力付着しないよう注意します。ぺーパータオルやビニール手袋(ビニール袋で代用する場合は、直前に裏返して使用)も、同様です。
  •  ・  外あそびなどで、かなり汚れがついている状態で、「①あらう前」の実験を行ってください。(目に見えないような汚れ具合では、実験がうまくいきません。)
  •  ・  電子レンジで滅菌を行う際、袋が破裂しないよう、レンジから目を離さないでください。
  •  ・  実験から差が現れる結果が出るまでには、夏場で1~2週間程度必要です。パンの消費期限までは、変化はないと思われます。2週間以降、最終的には差がなくなります。
  •  ・  室温によって、カビの発生状況が異なってきます。冬場など室温が低いと、うまくいかない可能性が高まります。
  •  ・  ①あらう前より、②水あらいや③せっけんあらいの方が、カビが多く発生することがよくあります。これは失敗ではなく、水分を伴う汚れや、不十分な石けん洗い、不十分なすすぎのためであることが予想されます。結果を考察して、「ていねいな手洗い」の難しさ・必要性について話し合ってください。
  •  ・  実験ですので、すべてうまくいくとは限りません。2~3セット同時に行うことで、期待した結果がでたものを、子ども向けに上手に利用するとよいでしょう。
●先生より、おうちの方へ

洗ったようで、実は水でぬらしただけ・・というのが子どもの手洗いの実情です。

寒天培地やブラックライトを使用する実験と比べ、この食パン実験のよいところは、家庭にある安価な材料物品で手軽に実施できることと、パンは普段から手で口(体内)に入れる食品であることです。“このバイ菌も一緒に食べちゃっている!”という、実験後の動作化した説明に、子どもは驚きと感動をもって、せっけん洗いが必要なことを学びます。

また、洗うことのみにとどまらず、清潔なタオルでふいたり、ハンカチを持ち歩いたりすることも大切だということを、子ども自身に選択させるなどして考えさせるようにします。

毎日の生活の中で習慣化できるようになるためには、まずは大人が手本となり、一緒に洗ったり、くりかえし声かけをしていくことが決め手です。

○指導:大嶋智子先生(横浜市立瀬谷さくら小学校 養護教諭)
ピカピカのてにしよう